1 人の顧客がサービスの利用開始から終了までの全期間を通じて企業にもたらす収益の総額。Life Time Value の略で、サブスクリプションビジネスにおける最重要指標の一つとして経営判断の基盤となる。
LTV の算出方法と実務での使い方
LTV の基本的な計算式は「平均顧客単価 × 購買頻度 × 平均継続期間」だ。サブスクリプションモデルでは「月額料金 × 平均継続月数」でシンプルに算出できる。たとえば月額 1,000 円のサービスで平均継続期間が 18 か月であれば、LTV は 18,000 円となる。
より精緻な計算では、アップセルやクロスセルによる追加収益、紹介による間接的な収益貢献も加味する。また、将来の収益を現在価値に割り引く DCF (割引キャッシュフロー) 法を用いることで、時間価値を反映した LTV を算出する企業もある。重要なのは、自社のビジネスモデルに合った計算方法を選び、一貫した基準で継続的に計測することだ。
LTV を高めるための実践的アプローチ
LTV を向上させるアプローチは大きく 3 つある。第一に継続期間の延長 (解約率の低減)、第二に顧客単価の向上 (アップセル・クロスセル)、第三に購買頻度の増加だ。いずれも顧客満足度の向上が根底にある。
実務では、顧客セグメントごとに LTV を分析することが効果的だ。獲得チャネル別、プラン別、利用開始時期別に LTV を比較すると、高 LTV 顧客の特徴が浮かび上がる。たとえば「招待コード経由で登録した顧客は、広告経由の顧客より LTV が 1.5 倍高い」といった知見が得られれば、リファラルプログラムへの投資判断の根拠になる。