旅行中に発生する病気・ケガ・携行品の損害・賠償責任・旅行キャンセルなどのリスクを包括的にカバーする保険商品。海外旅行保険と国内旅行保険に大別され、クレジットカード付帯保険と任意加入の保険商品では補償内容と保険金額に大きな差がある。
旅行保険の補償項目と海外旅行での重要性
旅行保険の主要な補償項目は、治療費用、救援者費用、賠償責任、携行品損害、旅行キャンセル費用の 5 つだ。海外旅行では特に治療費用の補償が重要で、米国では盲腸の手術で 300〜500 万円、骨折の治療で 100 万円以上の医療費が請求されるケースがある。日本の健康保険の海外療養費制度では、日本国内の医療費基準での払い戻しにとどまるため、実際の医療費との差額は自己負担になる。
救援者費用は、旅行先で入院した際に家族が駆けつける交通費・宿泊費をカバーする。賠償責任は、ホテルの備品を破損した場合や、スキー中に他人にケガをさせた場合の損害賠償に対応する。携行品損害は、スーツケースの破損やカメラの盗難などを補償する。これらの補償を個別に手配するのは非現実的であり、旅行保険で一括カバーするのが合理的だ。
クレジットカード付帯保険と任意保険の使い分け
クレジットカード付帯の旅行保険は「自動付帯」と「利用付帯」の 2 種類がある。自動付帯はカードを保有しているだけで保険が適用されるが、利用付帯は旅行代金をそのカードで支払った場合にのみ適用される。2023 年以降、多くのカード会社が自動付帯から利用付帯に変更しているため、出発前に付帯条件を必ず確認すべきだ。
カード付帯保険の治療費用は 100〜300 万円が一般的で、米国や欧州の高額医療費をカバーするには不十分なケースが多い。複数のカードの付帯保険を合算できる場合もあるが、傷害死亡・後遺障害は最高額のカードのみ適用される点に注意が必要だ。渡航先の医療費水準を調べた上で、カード付帯保険だけでは不足する場合は任意の海外旅行保険に加入するのが安全だ。空港の保険カウンターよりもオンラインで事前加入する方が保険料は安い。