注文から 30 分以内の超短時間で商品を届ける即時配達型の EC サービス。食料品や日用品を中心に、ダークストアを拠点としたラストマイル配達で従来のネットスーパーにはないスピード感を実現する。
クイックコマースの定義と従来型 EC との違い
クイックコマース (Q コマース) は、注文から配達完了までを 10〜30 分で完結させる即時配達サービスだ。従来の EC が「翌日〜数日後の配達」、ネットスーパーが「当日〜翌日配達」であるのに対し、クイックコマースは「今すぐ届く」体験を提供する点で根本的に異なる。
この即時性を支えるのが、都市部に分散配置されたダークストアと、自転車やバイクによるラストマイル配達の組み合わせだ。商圏を半径数 km に限定することで、注文受付からピッキング、配達完了までのリードタイムを極限まで短縮している。日本では OniGO が 2021 年にサービスを開始し、Uber Eats や出前館も食料品の即時配達に参入している。
クイックコマースの利用シーンとコスト構造
クイックコマースが最も威力を発揮するのは、「今すぐ必要だが外出が難しい」シーンだ。料理中に調味料が切れた、急な来客でお菓子や飲み物が必要、体調不良で買い物に行けないといった場面で、コンビニに行く代わりにアプリで注文する使い方が定着しつつある。
コスト面では、商品価格はスーパーと同等〜やや高め、配達手数料は 1 回 200〜500 円程度が相場だ。少額注文には少額注文手数料が加算されるケースもある。月額制のサブスクリプションプランを提供するサービスもあり、頻繁に利用するユーザーは配達手数料を実質無料にできる。コンビニでの衝動買いを減らせる点を考慮すると、トータルの支出は大きく変わらないという利用者の声もある。