年末調整

会社が従業員の 1 年間の給与総額と各種控除を確定し、毎月の源泉徴収で天引きした所得税の過不足を精算する手続き。毎年 11〜12 月に行われ、多くの会社員はこの手続きにより確定申告が不要になる。生命保険料控除や住宅ローン控除 (2 年目以降) もこの手続きで適用される。

年末調整で適用される控除と必要書類

年末調整で適用できる主な控除は、基礎控除、配偶者控除・配偶者特別控除、扶養控除、生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除 (iDeCo 含む)、住宅ローン控除 (2 年目以降) だ。これらの控除を受けるには、会社から配布される「給与所得者の扶養控除等 (異動) 申告書」「給与所得者の保険料控除申告書」「給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の 3 種類の書類に記入・提出する。

添付が必要な証明書類は、生命保険料控除証明書、地震保険料控除証明書、国民年金保険料控除証明書 (該当者のみ)、iDeCo の掛金払込証明書、住宅ローンの年末残高証明書 (2 年目以降) などだ。これらの証明書は 10〜11 月に届くため、届いたらすぐに年末調整用のファイルにまとめておくのが実務的だ。証明書を紛失した場合は再発行に 2〜3 週間かかることがあるため、早めの対応が必要だ。

年末調整と確定申告の使い分け

年末調整では処理できない控除がある。医療費控除、寄附金控除 (ふるさと納税の確定申告分)、雑損控除、初年度の住宅ローン控除は確定申告でしか適用できない。また、年収 2,000 万円超の人、2 か所以上から給与を受けている人、副業の所得が 20 万円を超える人は年末調整だけでは完結せず、確定申告が必要だ。

年末調整で還付が発生するケースは多い。毎月の源泉徴収は扶養親族の変動や保険料控除を考慮せずに概算で天引きしているため、年末調整で各種控除を適用すると税額が減り、差額が 12 月または 1 月の給与に上乗せされて還付される。逆に、年の途中で扶養親族が減った場合や、賞与が多かった場合は追加徴収になることもある。年末調整の結果は源泉徴収票に反映されるため、交付されたら内容を確認し、控除の適用漏れがないかチェックする習慣をつけたい。