サンクコスト

すでに支払い済みで回収不可能な費用のこと。埋没費用とも呼ばれる。合理的にはサンクコストを無視して将来の損益だけで判断すべきだが、人間は「もったいない」という感情から過去の投資に引きずられやすい。

サンクコストがサブスクリプション継続を促す仕組み

サンクコストの罠は、サブスクリプションサービスで顕著に現れる。Amazon プライムの年会費 5,900 円を支払った後、「元を取らなければ」という心理が働き、必要のない買い物や動画視聴に時間を費やしてしまう。しかし、年会費はすでに支払い済みのサンクコストであり、今後の行動で回収できるものではない。

フードデリバリーのサブスクリプションでも同じ現象が起きる。月額料金を払っているからと、本来は自炊で済む日にも注文してしまう。配達手数料が無料になっても、商品代金とサービス料は発生するため、結果的に支出が増える。サンクコストに引きずられた「元を取る」行動が、かえって損失を拡大させるパラドックスだ。

サンクコストの罠から抜け出す方法

サンクコストの罠を回避するには、「今この瞬間から先の損益だけで判断する」という原則を意識することだ。使っていないサブスクリプションを「もったいないから」と継続するのは、毎月新たな損失を生んでいるに等しい。解約して浮いた月額料金を他に回すほうが合理的だ。

メルカリでの出品判断にもサンクコストが影響する。「3 万円で買ったジャケットを 5,000 円で売るのはもったいない」と感じて出品をためらうケースがあるが、購入価格はサンクコストだ。今のクローゼットのスペースと 5,000 円の現金、どちらが自分にとって価値があるかで判断すべきだろう。

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