ロスリーダー

原価割れや利益ゼロの価格で販売される目玉商品のこと。集客を目的として戦略的に赤字価格を設定し、来店した顧客に他の利益率の高い商品を購入させるマーケティング手法。

ロスリーダー戦略の仕組みと身近な事例

スーパーの特売チラシに載る「卵 1 パック 98 円」や「牛乳 128 円」は、典型的なロスリーダーだ。これらの商品単体では利益が出ないか赤字だが、卵を買いに来た客がついでにパンや調味料を買うことで、店舗全体としては利益が出る。客単価の向上が真の狙いだ。

フードデリバリー初回割引もロスリーダーの一種と言える。Uber Eats の初回 1,800 円オフクーポンは、1 回の注文では赤字だが、サービスの便利さを体験した顧客がリピーターになれば、長期的には利益を回収できる。顧客獲得コスト (CAC) を初回割引として投資し、顧客生涯価値 (LTV) で回収するビジネスモデルだ。

ロスリーダーを賢く活用する消費者の視点

ロスリーダーの存在を知っていれば、消費者はそれを逆手に取れる。特売品だけを買って他の商品を買わなければ、店舗の戦略を出し抜いたことになる。ドラッグストアの日用品特売や、コンビニのコーヒー 100 円セールなど、ロスリーダーだけを狙い撃ちする買い方は合理的だ。

ただし、ロスリーダーに釣られて不要な買い物をしてしまうのが人間の心理だ。「せっかく来たから」「送料無料まであと 500 円だから」という思考は、まさにロスリーダー戦略が狙う行動パターンである。買い物リストを事前に作り、リストにないものは買わないというルールが、ロスリーダーの罠を回避する最も確実な方法だ。

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